それでは、昨日の続きから。
家には泊めてくれなかったけれど、
家に飯を食べに来ていいよ
と言ってくれたおばちゃん達は
次の日、本当にホテルに迎えに来てくれました。
はじめに訪れたおばちゃんの家は、
電気も最近来たみたいな所で、
何もなく、外で豚を飼っていました。
その豚小屋の横が
トイレになっていたり、
大きな鍋で豚の餌を煮込んでいたり、
衝撃の住まいでした。
次に行ったおばちゃんの家は、
団地みたいな所で、
比較的綺麗なところでした。
息子さんと旦那さんがいて、
どちらも快く私を迎えてくれ、
そこで、食事をご馳走になりました。
料理を作るのは旦那さん、
おばちゃんは何もしません。
衝撃だったのが、
戸棚から昨日の残りのおかず
みたいなものを出してきて、
それに野菜、肉を足して炒める。
それが、料理なのだが、
色んな料理が出てきました。
そして、それがめちゃくちゃ美味い。
特に豚肉は脂がのっていて
絶品だったと記憶しています。
これは後から知ったことですが、
中国人は男性が料理することが多く、
残りものを使うのは、
中国には残さず食べる文化ではなく、
満腹を現わすのに、わざと残す
という文化があるためだと
聞かされて、
その時の衝撃は納得しました。
おばちゃん達には
本当に良くしてもらいました。
そんな一日の最後に、
あるおばちゃんが、
私に尋ねてきました。
「明日、結婚式があるんやけど、来るかい?」
「えっつ??」と私は聞き直しました。
「てか、行っていいの??」
「いいよ!」というので、
「行く行く!!」と言って、
その日は別れました。
次の日の朝、
おばちゃんの旦那さんが
車で呼びに来てくれました。
この日は、
人生で後にも先にも経験できないほどの
一日を過ごすことになりました。
まさしく、リアル
ウルルン滞在記でした。
まず、結婚式の会場までは、
車で行くと思いきや、
徒歩。。
それに、おばちゃんはついて来ず、
旦那さんと二人で行く。
旦那さんは日本語を全く話せません。
無言で、旦那さんの後ろをついて歩きました。
朝から出発して、
3時間ぐらいで会場に到着しました。
その道中はというと、
2時間ぐらい歩いた所で、
腹痛に襲われました。
昨日、おばちゃん達に
沢山飲み食いさせてもらって、
お腹を下していたからです。
私は、海外に行くと大抵お腹を下します。
でも、あまり気にしないのですが、
この時はピンチでした。
会場に着けば、
トイレがあるだろうと、
必死で我慢しました。
おばちゃんの旦那は
そんな私に気づくことなく、
どんどん前を歩いていきます。
そんな中、やっと到着し、
トイレを尋ねました。
そして、案内されたところにあったのは、
大きな穴でした。
そこには残飯やら、
なんでも一緒になっていました。
しかし、
私には躊躇している余裕はありませんでした。
私は覚悟を決めました。
私が行った結婚式は
少数民族の新婦と
漢民族の新郎の結婚式でした。
行われていたのは、
新婦の実家の庭先だったようで、
沢山の人が飲み食いしていて、
私もその輪に入れてもらい、
料理、酒を頂きました。
もちろん、豚の脂を使った料理が
めちゃくちゃ美味くて、
どんどん食べました。
おかげで、
次の日、顔がテッカテカになったが、
おそらくこのせいだと思います(笑)
おばちゃんの旦那は相変わらず、
僕をほったらかしで飲んでいたので、
私は暇になり、家の周りを散策し始めました。
そしたら、たまたま、
家の裏が小学校で、
子供たちが、校庭で遊んでいました。
子供たちはそれぞれの民族衣装
みたいなものを着ていたので、
可愛いなと思って、
写真を撮っていたら、
先生みたいな人に、
中に入っていいよと言われ、
一緒に踊って遊びました。
そして、気がつくと、
私は子供たちに囲まれていました。
そして、なぜかサインをせまられ、
芸能人みたいにサインをしました(笑)
そして、最後、みんなで集合写真まで
撮ることになりました。
その時、たまたま、
日本に留学していて、
日本語話せる女性の方がいたので、
先生を通訳してくれて、
住所を聞き、
後から手紙と一緒に写真を送ることになりましたが、
それが届いたかどうかは定かではありません。
その女性のおかげで、
私はカメラマンになり、
結婚式の新郎新婦、
家族の写真も撮ることになりました。
もちろん、
全く知らない人のである。
向こうも、
全く知らない日本人に写真を撮られて、
新婦のお祖母ちゃんなんかは凄く喜んでくれました。
その写真も住所を聞いて送ったが、
届いたかどうかはわかりません。
そんなこんなで、
ありえない他人の結婚式に出て、
ありえないような芸能人扱いを受け、
とても楽しい一日でした。
最後の衝撃だったのは、
帰り道。。
もちろん、
来た道をひたすら歩いて帰ったんですが、
いよいよ太陽が山に沈み、
日が暮れ出しました。
そしたら、
その日が沈んだ山を越えたので、
また、太陽が見えてきました。
その日は日が沈むのを2回見た、
貴重な体験をしました。
これで、
私がどんなことろを
歩いて帰ってきたのかは、
皆さん想像つくと思います。
これが、
2001年の中国雲南省石林で体験した、
私の本当の話である。
今思うと、
色んなことが奇跡で信じられないことだらけだけど、
全ては、良い人に巡り合えたおかげだと思います。
私はめっちゃ満足して、
友だちとの待ち合わせ場所の
ホテルに向かいました。
終わり
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