RHSチェルシーフラワーショー2006(中編)

チェルシーフラワーショー 2006 ヒリアガーデン イギリス
サラの庭の植栽
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私が手伝うことになった
メインガーデンは、
ヒリアナーセリーがスポンサーとなって
植栽する植物を提供し、

ヒリアランドスケープが植栽する

という事でした。

チェルシーフラワーショーの
メインガーデンは
殆どスポンサーが付いていて、
うちのガーデンには
石を扱う資材メーカーが付いていて、
そのメーカーの資材を使って、
私が来た時には、
殆どの外構工事は終わっていました。

庭の中に池がありました

デザイナーは
サラという女性で、
どちらかというと、
愛想が良いわけではない、
気難しそうな感じで、
楽しく仕事ができる感じでは
ありませんでした。
後から思うと、
それくらいチェルシーフラワーショーにかける思いがあり、
絶対ゴールドメダルを取らなくてはいけない
というプレッシャー

あったんだと思います。
遊び半分で、
やれるようなショーではなかったんだ
と気づきました。

私を含めて、
植栽のメンバーは3人
1人はいつもサラの仕事をしている
ヒリアランドスケープの男性で、
彼がいわゆるリーダー。
もう1人はこのためだけに呼ばれた男性、
そして私です。
3人とも初対面で、
近くのアパートで
寝泊まりも共にしました。
ただ、
毎日現場は緊張していたので、
仲良くなる雰囲気では無かったです。
仕事終わっても、
飲みに行くとかはなく、
ただ、
帰って寝るだけといった感じでした。

仕事はどんな感じだったかというと、
植栽用に沢山の植物が届き、
その中からサラが選んだものを、
とりあえず、並べてみる。
気に入ったら、
そこに植栽するといった感じで、
持って来られた植物のうち
全て使うわけではなく、
3分の2ぐらいは使わずに、
戻されていきました。
正直、贅沢な使い方だなー
と思っていました。

次々届く植物
この中から良いものだけを選ぶ

まず最初に
メインの大きな木を選び、
植栽した後に、
低木、下草の順番で埋めていきます。

メインの木も低木も、
一つ一つ丁寧に向きを支持されながら、
植えていきます。
見た目が悪くなるためか、
外に支柱が出来ないため、
見えないようにバンドで
根鉢を抑えたのを覚えています。

サラの庭の植栽

とにかく、
一つ一つが丁寧で細かい作業でした。
当たり前ですが、
今まで、
ウィズリーガーデンでやっていた植栽とは
全く違ったものでした。
一度は、
植栽した一区画を全て、
やり直すという事
もありました。
デザイナーのサラが、
やっぱり違うと思ったのでしょう。
僕らは、
彼女の指示に従うのみなので、
言われた通りにやるしかありません。
こんな、ピリピリした状況で、
仕事は朝から晩まで続きます。

作業は一週間と限られているため、
夜暗くなるまで、
作業することもありました。
イギリスに来て、
初めての出来事
でした。

向きが大事
植栽が進むにつれて雰囲気が変わってくる

作業が進むにつれ、
庭の雰囲気も出てきて、
我々の仕事も
少し余裕が出てきました。

お昼休みには、
周りのガーデンを見て回ったり
することも出来、
少しずつ、
雰囲気を楽しめるようになって来ました。

丁度、その年は
今では超有名なガーデンデザイナーの
石原和幸さん
も来られていて、
まだ、2回目ぐらいの
チェルシーに苦労しながら、
庭を作っておられました。
日本人で
しかも長崎から来られているという事で、
よくお話ししたことを覚えています。

チェルシーフラワーショーでは、
一般公開の前々日に、
エリザベス女王などの皇室の方が、
庭を見られるという機会があるのですが、
基本、
デザイナーのみしかお会いすることが出来ないので、
写真とか撮ることはできません。
ただ、
私はRHSの生徒として、
フリーでその日も入ることが出来たので、
石原さんに頼まれて、
遠くからのツーショット写真を
撮ったのを覚えています。

ちなみに、その年、
石原さんは見事、
初めてのゴールドメダルを取られました。

今より地味な石原さん

サラの庭の結果は明日書きたいと思います。

つづく

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