ライラック(別名リラ)は学名がSyringaと呼ばれ、様々な園芸品種が出回っています。色んな園芸品種がある中、その品種がどんな特徴があるのか、どういった品種なのか、特に海外の品種になると、その情報が正しいかどうか、わからない事がよくあると思います。
そこで、この記事では、日本で出回っている主な品種を中心に、海外のサイト(英文の情報)から情報を調べて、学名を元にした正しい品種の説明をしていきます。
この記事を読んで頂ければ、品種名表記だけでは分からない、品種ごとの系統分け、タイプ分けを行い、より分かりやすく、品種選びが出来るようになります。
是非、自分の住んでいる地域や自分の庭に合った、品種選びをして、ライラックを楽しんでください。
目次
- 日本で出回っている品種8選
- パリビン Syringa meyeri ‘Palibin’
- フラワーフェスティバル ホワイト Syringa meyeri Flowerfesta White = ‘Anny200810’ (PBR)
- ティンカーベル SyringaTinkerbelle = ‘Bailbelle’
- ミス キム Syringa pubescens subsp. petula ’Miss Kim’
- ジョシー Syringa Josée = ‘Morjos 060f’
- ペンダ Syringa Bloomerang Purple = ‘Penda’
- ピンクパヒューム Syringa Bloomerang Pink Perfume(PBR)
- セントアンドセンシビリティ Syringa – Scent and Sensibility
- まとめ
- 2021年登場予定の新品種(海外販売のみ)
- 参考サイト
日本で出回っている品種8選
※すべてのライラックは花に香りがあります。今回は香りについては記述しておりません。
パリビン Syringa meyeri ‘Palibin’
・樹高 1.2m~1.5m 樹幅 1.5m~2.1m 横に広がるタイプ
・花色 ライラックピンク(Lilac pink)
・小さい花が沢山付く
・うどん粉耐病性有り
・秋に紅葉する
・成長が遅く、スモールガーデン向き
・RHSのAGM受賞
フラワーフェスティバル ホワイト Syringa meyeri Flowerfesta White = ‘Anny200810’ (PBR)
・フラワーフェスティバルシリーズ。ホワイト、ピンク、パープルがある。
・わい性種 樹高 1.2m
・花序は他のmeyeri種より大きく、沢山付く
・2季咲き性 春と秋に咲く
・日本で品種登録あり
ティンカーベル SyringaTinkerbelle = ‘Bailbelle’
・Syringa meyeri ‘Palibin’× Syringa microphylla’Superba’
・樹高 1.2m~1.8m 樹幅 1.2m~1.8m
・花色 ワインレッドからピンク変わり、3-4週間咲き続ける
・風通しの良いところを好む
・スモールガーデン向け
ミス キム Syringa pubescens subsp. petula ’Miss Kim’
・樹高 1.2m~2.7m 樹幅 1.5m~2.1m
・花色 ラベンダーから薄いブルー 花期 5-6月
・うどん粉耐病性有り
・秋に紅葉する
・成長が遅く、スモールガーデン向き
・RHSのAGM受賞
ジョシー Syringa Josée = ‘Morjos 060f’
・S.meyeri x S.patula x S.microphylla
・樹高 1.2m~1.8m 樹幅 1.5m~1.8m
・花色 ラベンダーピンク
・2季咲き性 新しい枝に花芽が着く
・耐暑性有(Heat zone 8(28℃以上の日が年間で120日の地域))おそらく東京あたり)
・風通しが良いところを好む
ペンダ Syringa Bloomerang Purple = ‘Penda’
・樹高1.2m~1.5m 樹幅 1.2m~1.5m
・四季咲き性(春から秋まで随時)
・花序が小さく沢山咲く コンテナ向き
・風通しが良いところを好む
・日本で品種登録あり
ピンクパヒューム Syringa Bloomerang Pink Perfume(PBR)
・樹高1.2m~1.5m 樹幅 1.2m~1.5m
・四季咲き性(春から秋まで随時)
・花序が小さく沢山咲く(ピンク) コンテナ向き
・風通しが良いところを好む
・日本で品種登録あり
セントアンドセンシビリティ Syringa – Scent and Sensibility
・樹高 0.6m~0.9m 樹幅 1.2m~1.8m 極わい性
・花色 濃いピンクからライラックピンク
・四季咲き性(花数は少なくなる)
・風通しが良いところを好む コンテナ向き
・日本で品種登録あり
まとめ
ライラックを庭植えで楽しむとなると、関東より西の人は、耐暑性が気になると思います。この8品種の中で耐暑性を特に記述されていたのは、「ジョシー」のみでした。
その他、「ミスキム」「ペンダ」「ピンクパヒューム」「セントアンドセンシビリティ」も同じHeat zone 8まで記載されていたので、比較的強いかもです。
庭植えではなく、鉢植え、コンテナで楽しみたい人は、コンパクトで、2季咲、四季咲き性の「フラワーフェスティバル」と「セントアンドセンシビリティ」がおすすめ。
狭い庭で風通しなど気になる人は、うどん粉耐病性を持つ「ミスキム」と「パリビン」がおすすめ。
広い庭があり、長い期間花を楽しみたい人は、「ティンカーベル」「ペンダ」「ピンクパヒューム」がおすすめです。
この様に、自分の庭やベランダの環境に合った、ライラックを試しに購入してみてはいかがでしょうか?
2021年登場予定の新品種(海外販売のみ)
ベイビーキム Syringa BABY KIM™
・樹高 0.6m~0.9m 樹幅 0.75m~0.9m 極わい性
・自然とマウンド状になる
・コンテナ向け
※香りの強い品種のようで、2季咲、四季咲き性ではないようです。
参考サイト
・https://www.gardenia.net/(品種情報)
・https://www.plantipp.eu/en/(品種情報)
・https://www.provenwinners.com/(品種情報)
・https://www.gardencrossings.com/(新品種情報)
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